FC2ブログ

掌編小説「産みの苦しみ」 奥田大介編 創作を捨てた日 第一話

掌編小説「産みの苦しみ」
03 /11 2018
ブログ始めました。
一次小説やゲームの攻略、書評などの記事を公開していきます。
私情で更新が滞ることもあるかもしれませんが、ご了承ください。

何の気なしに遡ったブログの最初の記事には、簡潔にこのブログを作った目的が書かれている。
あれから四年の月日が経つ。
最初の頃は辛いだとか、苦しいだとか、マイナスな感情を殆ど感じずに、ただただ夢中に目の前の作業に取り掛かっていた。
それこそ新しい玩具を手に入れたばかりの子どものように……。
でも時が経るにつれ、自分の書いた作品の存在価値を自問自答するようになっていた。
自分を含む創作に携わる人間が陰鬱な心を抱えて、アリジゴクに落ちたアリのようにもがくのを、別段おかしいこととは思わない。子どもが成長していく過程でどこどこの進学校に入れたか、学内の成績はどうかと社会から成果を問われるように、作品を世に出した瞬間、自らの作品から創作者としての価値を問われるのだ。
だからこそ、僕の創り上げたモノがどれだけ優れているのか、確かめずにはいられないのだ。
「今日の訪問者はっと……」
PCを立ち上げ、呟いた。
僕の利用しているブログには、足跡という機能がある。
端的に言うと同じ企業のブログサービスを利用している人達が、僕のサイトを訪れたかどうか教えてくれる機能のことだ。
けれど確かめてしまったら、ハッキリとこのサイトの価値を示されるようで、そう思うと気が気でなかった。
矢印を動かし、、「訪問者リスト」まで動かしたのはいいものの、マウスの右ボタンを押す人差し指に、思うように力が加わらない。
目を瞑り、恐る恐るボタンを押した。
「ハァ、二人か……。しかも、もう一人は自動巡回ツールを使ってる人じゃないか。」
昨日、連載している小説を投稿しても、結果は酷い有様だった。
何をしても。どれだけやっても鳴かず飛ばず……。
時折自分がマグロにでもなったような感覚に陥る。
泳ぎ続けねば死ぬ回遊魚のように、表現しなければ創作者にも死が訪れるのだ。
「なんで、こんなことしてるんだろ……」
誰も僕の疑問に答えてはくれない。
辛いのに、辞めてしまいたいと常々思っているのに、何故しがみついているのか僕自身説明できなかった。
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

yuu_garakuta

FC2ブログへようこそ!